【学生による企業取材記事】株式会社構造計画研究所

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※この記事は、熊本大学の学生団体 Kumarism が作成したものです。

こんにちは、はつきです。

今回は菊池郡大津町にある、構造計画研究所さんへやってきました。

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「わ~!見晴らしのいい景色!!」

社員さんも自慢のオフィスは、阿蘇の麓を見ることができる場所に立地。

仕事の始まり、リフレッシュタイム、仕事終わりにこの景色を眺めることができるのは贅沢ですね~。

さてさて、そんな自然豊かなところに佇む、構造計画研究所さん。

今回の取材の感想をひとことで表すと、

「この会社、かなり熱いエピソードと人物で溢れていました..。」

エピソード1

まずは、この会社の創業者=服部正氏は、建設物の構造計算にコンピュータを日本ではじめて導入された方なんです!!

エピソード2

それに加え、熊本のシンボル「熊本城」の再建にも携わった、熊本にゆかりのある会社さんなんですよ!!

一気に、親近感の沸いた方もいるのでは?

そんな構造計画研究所さんで働く社員さん4名のお話を元に、さらに魅力に迫ります!

☆こんな人に読んでみてほしい

●仕事を通して成長したい。

●今までの学問・知識を社会に活かしたい。

●会社に熱い想い(誇り)をもった人たちと働きたい。

●熊本から日本、世界に貢献できる仕事をしたい。海外で働く機会もほしい。

●いろんな分野や部門がある会社がいい。

●~してもらいたい精神より、自分から動いていきたい。

●成長の機会やチャンス(勉強会やセミナー、海外出張)が多いほうがいい。

●配属の希望を出せる会社がいい。

●一人一人がプロだという意識のもとで働きたい!

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ーどんな会社なんだろう?

建築や通信、交通、様々な分野で、シミュレーションやシステムなどの技術を使って、お客様の課題解決している技術コンサルティング会社です。

ー熊本にある3部門は三者三様!

本社は東京の中野で、全国で約40の部門があります。熊本には建築支援CAD分野、公共交通分野、コンテナ船プランニング業務分野と、それぞれの分野がとがっています。

ーどうして熊本に?

もともと、創業者の服部正所長が熊本をシリコンバレーのような場所にしたいとの想いで、熊本に知的産業をもってきたことが始まり。

熊本の産業は地の利を活かした産業が多いんですが、我々の知的産業は場所を問わないので、熊本という環境のよいところで、人が豊かに暮らしながら、ネットワークで繋がって知的創造するという形を目指して立ち上がりました。

さっそく3人の社員さんへインタビュー

まずは、構造計画研究所のなかで住宅・建設に関わる「デザイン工学部」の熊懐さん(現在:建設DX営業部長)へ。

◎デザイン工学部

建築物、また建築物に付帯する設備機器等を対象として、設計から施工、維持管理に至るまでの建築ライフサイクルを通した情報管理を行う「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」を用いたコンサルティングとシステム開発が主な仕事。

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熊懐さん

ーどんなことをされているんですか?

熊懐「一言で言うと、実際の建物をコンピュータ上に3次元モデル化し、見てわかる価値をお客様に提供しています!」

はつき「見てわかる価値...?」

熊懐「これまでの設計作業は、2次元図面が基本で、平面図、立面図、断面図等の各図面が独立していたから、平面図に変更を加えると他の図面に不整合が起きる可能性がありました。 これを3次元の建物モデルに集約して、そのモデルから各図面を作成すれば間違いがなくなるし、建築のプロでなくても見てすぐにわかるようになったんだよ。」

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はつき「あ!なるほど、設計作業にも3次元モデルを活用することで、建築に無知な私でも簡単に建物の構造を見ることになっていますね!(実際に三次元のモデルを見ています)」

熊懐「実は熊本地震の後、何か出来ることがないかと思い、熊本城の3次元モデルを自宅で作成していたら、子供達も“お城だ!”と見て直ぐ理解していました。(笑)」

はつき「たしかに、これなら子どもでも何を建てようとしているのかわかりますね!」

熊懐「他にも、事前に見てわかることができれば、建物の壁に穴を開けなければならないときに事前に検証することもできるんです。」

はつき「壁に間違えて穴を開けることもないですね!(笑)」

ー建築学科の人が多く働いていますか?

熊懐「建築・土木学科以外に物理とか数学とかいろんな分野の人がいます。特にCADのカスタマイズは三次元のベクトル計算やマトリックス計算とかをするので、そういうときに数学をやっていた人とかは長けていたりしますね」

はつき「建築学科以外の人も、活躍されているんですね!」

熊懐「はい、あとは入ってから覚える!っという感じですね。」

◎ITSビジネス室

バスや鉄道などの交通事業者向けにダイヤ編成システムや乗務員の勤務シフト作成システム等の開発

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竹松さん

ーどんなことをされているんですか?

竹松「公共交通関連の仕事をしていて、公共交通システムの経験値と工学ICTを駆使して持続可能なモビリティー世界を実現に、貢献することを目的としています。」

はつき「どのくらいの規模のチームなんですか?」

竹松「熊本で13名のチームです」

はつき「取引先はどんなところですか?」

竹松「主要な顧客は、全国のバス事業者です。」

はつき「とても幅広いですね!ひとつのプロジェクトにどれくらいの人が関わるんですか?」

竹松「ひとつのプロジェクトに1-3人くらいが担当しています。」

竹松「事業内容としては、ダイヤ編成システムとバスロケーションシステムと運賃三角表、定期券発券システム、とあります。」

竹松「ダイヤ編成システムは、関東や大阪のユーザが多く、九州のバス事業者にも使ってもらっています。我々がターゲットする100台以上バスを保有しているバス事業者は200社くらいしかないのですが、構造計画研究所は60社以上で採用実績があり、シェアNo1を自負しています。」

最後に、構造計画研究所のなかでも、少しユニークな部門へ。

◎ライナー・プランニングセンター

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中村 さん

ーどんなことをされているんですか?

中村「ひとことで言うと、プランニング業務。海外に輸出や輸入するための船に積むコンテナをどこにどう置くか、事前にシミュレーションしています。」

はつき「コンテナ船の積み込み作業のシミュレーションをしているんですね。」

中村「そうです!たとえば重いものを下に積まないと安定しないですよね?それに、船は二ヵ所を往復するだけじゃなく、多くの港を順にまわっていくから次の港がどこなのかを管理して配置してあるんです。」

はつき「プランニング業務、難しそうですね~。」

中村「プランナー育成のために、3ヶ月の研修や現場体験など、入社してからしっかりと育成期間がありますよ!」

はつき「それは安心ですね。この部門、構造計画研究所のなかでもとてもユニークですよね?」

中村「そうですね。プランニングのやり取りも世界中のオフィスとすることが多いです。」

はつき「海外オフィスとのコミュニケーションは英語ですか?」

中村「そうです、コミュニケーションは基本的にすべて英語!」

はつき「電話やメールもですか?!」

中村「そうそう!いろんなツールを使います。最初はぎこちないけど慣れてくると業務で使うものは限られているから心配ないですよ。」

はつき「英語を使って、アジア、北米から南米まで全世界を相手にするグローバルな業務ができるお仕事ですね!」

中村「そうですね、英語は多少できてほしいけど、やっぱり船が好きという気持ちが一番この仕事には必要ですね。」

はつき「この仕事に必要なことって他にどんなことがありますか?」

中村「①一流のプランナーになるんだっていう貪欲さ②あたまりまえにやっていることの中から課題を見つけて考えられること③チームワーク 、この3つが働く上で重要なポイントですかね!」

はつき「船会社は毎日運航していますが、休みはとれますか?」

中村「土日も同じワークなので、当番制にしてあります。1人のプランナーの生産性を計測して、なにか抱えていることや問題がないか確認しています。」

質問タイム

ー採用に関して、教えてください。

社員「選考は三次面接まであります。採用の比率は、修士や学士、男女と、厳密には決めていないですね。現在は理系9割、文系1割、男性7割、女性3割という感じです。構造設計などは、建築の経験者が多いですが、学部はバラエティーに飛んでいて、建築、土木、物理、情報、バイオ、哲学、経済などさまざまですね。」

ー文系の学生でも入社可能?

社員「可能です。服部社長が大事にしている考えのひとつに、仕事をする中で人は育っていく、学ぶベースがあればやっていける、があります。そして、わたしが大事にしていることは、その分野が好きかどうか。文系でも見える化することが好きというベースにあるなら、どんどん成長していくことができると思います!」

ー女性の働く割合が3割とお聞きしましたが、女性が働きやすくなる取り組みはどんなことがありますか?

社員「女性だけにというのはないかもしれないですね。女男を問わず、育休をとるようになってきていますね。復帰しやすいシステムとして時短勤務の制度も充実しています。

はつき「差はないけど、同じように頑張らないといけない!というのは入社前に知っておくべきポイントですね。」

ー配属は希望通りになるんですか?

社員「まず、採用の段階ではあまり配属を決めて選んではいないです。配属に関しては基本的には本人の希望を優先しています。しかし、会社のすべてを理解して入社するわけではないので、4ヶ月の研修で会社を理解してもらう場を作ります。」

ー研修はどんなことをするんですか?

社員「最初の1ヶ月間は、集合研修で各部門の部長(約40部門)が具体的な仕事の紹介をし、会社の理解を深めてもらいます。残りの3ヶ月間はOJT期間で、各人が経験したい部門を三部門(1部門につき1ヶ月)経験して、その後希望部門を申請してもらいます。」

ーシミュレーションやモデリングが多いなと思ったんですが、自社で基礎研究、ゼロから始める事業とかもあるんですか?

社員「ゼロがどこからなのか、定義は難しいですが、ベースは学問の種にあります。共通した学問の種を拡大させたり、お客さんに提供するかを繰り返していくことで、現在も社会に役立つシステムを世に広めています。」

社員「たとえば、避難シミュレーションのプラットホームから細胞の培養のシミュレーションに繋がると、これは再生医療の研究につながります。基礎研究からいろんなものにつながるのは、会社の面白いところです。」

ー個人のための取り組みは?

社員「部門ごとに計画を立てて行っています!基礎能力は外部のセミナーや勉強会。エンジニアとしてのとがった部分は、先輩社員と一緒にペアリング(パートナー制度)をつくって成長できるシステムにしています。」

はつき「何かわからないことがあったら聞くことができるんですね!」

社員「特に、場の提供をすることで自発的な学びを意識しています。海外に視察やセミナーに行ってグローバルな人とふれ合うこともできますよ。」

はつき「自らチャンスをつかめば成長できる機会がたくさんあるんですね。」

社員「~してくれるんですか?という思考ではなく、自分達でどうできるか、この考えが大事ですね。」

まとめ

構造計画研究所さんは、一人一人がプロ意識をもって、自立して活躍することを目指す技術者集団でした。

「成長の場を提供すること」を意識された会社さんですので、自らの成長欲求が高くないとなかなか伸びることは難しい、シビアな世界があることも事実。パートナー制度や研修・勉強会といった機会をうまく活用して、会社を越え、社会に貢献したい人におすすめなのではないでしょうか。

編集後記

「構造計画」や「研究所」と聞くと、まるっきり理系向けなんじゃないの?!と思われるかもしれません。しかし、実は文系の私も「自分の会社をこんなに熱く語れる、誇りに思う人たちのいる会社で働きたい!」と、惹かれるほど魅力的な会社さんでした。

...とはいえ、文学部。

専門的な事業内容は少々、省略しています。気になる方は、すぐにホームページや、直接お尋ねしてみてくださいね。

<会社概要>

会社名 株式会社構造計画研究所

住所 〒869-1235 熊本県菊池郡大津町室1315

電話番号、:TEL :096-292-1111 FAX:096-292-1114

採用問合せ: saiyou@kke.co.jp

駐車場 あり

会社HP:https://www.kke.co.jp/sp/

新卒採用向けHP: https://recruit.kke.co.jp/

熊本紹介HP: https://www.kke.co.jp/recruit/kumamoto/


※内容は2020年9月現在のものです。その後変更となっている場合があります。

※この記事は、熊本大学の学生団体 Kumarism が作成したものです。

Kumarismについて、詳しくはホームページへ→https://kumarism.jp/

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