コラム【なすびのひとりごと】vol.5 9/1公開

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“就活”の今昔

昨年までは、この時期はインターンシップが盛んに行われていました。しかし、今年は新型コロナウイルス禍の影響で本来のインターンシップを実施していない企業も多いようです。就活も様変わりしようとしているのかもしれません。

大学生の就活は大学ができた時からあるわけですから100年以上の歴史があることになります。この間、色々な変遷を経て今のようになっています。

私が、就活をしたのは1977年でした。当時は1953年から始まった就職協定がありました。しかし、「青田買い」「重複内定」など就職活動の早期化が招く混乱に伴い、1976年に就職協定の内容が変更され「大学4年の10月1日より会社訪問開始、11月1日に選考開始」となりました。人気企業の本社には、早朝から就活生の列ができているというのが、ニュースになっていましたし、某有名企業では、先頭に並んだ学生は無条件に内定がもらえるという都市伝説までありました。私は公務員試験の一次に合格していましたが、10月1日には、某上場企業の福岡支店を訪問しました。支店長が面談してくれて次は〇〇日に本社に行ってもらうからとその場で言われました。周りの友人たちを見ても10月1日に訪問したところが本命という感じでした。順調なら2か月程で就活が終わるという、今では考えられないような時代でした。ただし、今のように就職支援サイトもありませんから、大学事務局に来ている求人票を1枚ずつめくって企業を探すというとても面倒なことが必要でした。

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※2021年新卒者向け合同企業説明会の様子(2020年6月開催)

今は、3年生の3月から会社説明会が、6月から選考開始となっていますが、実態は3年生夏のインターンシップから実質的な就活という状況ではないでしょうか。

もちろん自分のキャリアプランを考える中でどんな”仕事”があるかを知ることは重要だと思います。そのためには1年生から知る機会を持つことは大切だと思います。そして自分のキャリアプランをブラッシュアップし、それに必要なスキルを磨くための勉強に注力すべきだと思います。

つまり、どんな会社に入るかという”就社”ではなく、どんな仕事をするかという”就職”を真剣に考えて大学生活を送ることが大切だと思います。

新型コロナウイルス禍が収束していくにつれて、新しい生活様式や産業が生まれてくると思います。このような時代はますます「どんな仕事をするか」という自分なりの考えと目標を持っておくことが大切ではないでしょうか。

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