大卒3年以内離職率26.5%は高い?
厚生労働省の調査によると、大卒者の3年以内の離職率は全体で32.8%、従業員1,000人以上の大企業でも26.5%にのぼるとされています。
※大卒3年以内離職率推移
この数字を聞いてどう思いますか。現在、就活に奮闘中の方は「そんなに高いの」と思う人もいるでしょう。あるいは就職して2~3年経過している方は「わからないでもないなあ」と考えている人もいるのではないでしょうか。
もちろん、転職することが”悪”というつもりはありません。
私がこの5年余りの間で接した学生の中には、就職するときから数年先には起業することを目標にしている人もいました。その人は、今春、起業したという報告をもらいました。
米国では、転職することがステップ・アップの条件ともいわれています。我が国でも外資系企業の中には、一定の勤続年数を経過すると、転職に促すような仕組みがあるという話も聞きます。
このように自らのキャリアプランに沿って転職できることは素晴らしいことだと思います。
一方、心身の状態や家庭の事情はもとより会社の盛衰の影響で転職せざるを得なくなるというのは避けたいものです。残念なことに、現在の日本ではステップ・アップにつながるような転職が少ないのも現状ではないかと思います。
それを回避するためには、まずは十分に自己分析をして自分のキャリアプランをしっかり持つことが大切だと思います。その際に会社の知名度などで選ぶ”就社”ではなく、自分のやりたい仕事を決める”就職”が重要だと思います。そうすれば、就活途中でなかなか内定がもらえず不安になった時に、進路に迷うことも避けられるのではないでしょうか。
この時期になると、”就社”を考えて就活している人の中には、友人が内定をもらいだすと不安になる人が多いように思います。
2023年卒予定者の方は、これからインターンシップの時期に入ります。今から”就社”ではなく”就職” を考えて大切なこの1年を過ごしませんか。