コラム【なすびのひとりごと】vol.16 2021/5/11公開

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県内企業の2022年卒の採用傾向は?

前回と前々回の2回で「採用では何が重視されるか」について解説しました。その際に引用した「新卒者採用に関する動向調査」の最新版が公表されました。今回は現在進行している採用活動の動向について解説します。

今春採用の段階で計画通り採用できたとする企業が10%余り増加しており、売り手市場感は減少しているようです。2022年採用計画では「今春並み」とする企業は減少し、「増やす」と「減らす」は増加しており二極化しているようてす。業種別では「増やす」はサービス業や卸小売業で「減らす」は金融・保険業や製造業が高くなっています。

気になる新型コロナウイルス禍の影響ですが、約45%の企業が「影響がある」と回答しています。「影響あり」と回答したのは「サービス業」や「運輸・情報通信業」で、対面が必要な業種ではマイナスの影響が出ていますが、情報産業では採用意欲が強まっていると思います。また、過半数の企業は「影響がない」としているので、不要な心配をせずに自分のキャリアプランをしっかりと考えて就活に取り組むことが大切ではないでしょうか。

次に、採用に関して実施している取組としては、「SNS利用した企業情報の発信」が12%あまり増加しているのが特徴です。同様に新型コロナ禍を契機とした取組としては、ウェブ会社説明会(70.2%)、「オンライン面接(54.2%)」、「自社ホームページの強化(32.1%)」が上位を占めています。特にオンライン選考については、「導入済み(61.3%)」、「導入検討(19.0%)」を合わせると80%を超えており、新型コロナウイルス禍が収束した後もこの傾向は続くことが予想されます。特に採用規模が大きい企業の担当者からはそのような声が聞かれます。

陸上競技で言えば、第3コーナーを回ったところです。これからのラストスパート次第で勝敗は大きく変わります。冷静かつ果敢に挑戦を続けてください。

<参考>熊本日日新聞社 地方経済総合研究所 共同調査

「2021 年度新卒者採用に関する動向調査」
[平成23年度共同調査] (dik.or.jp)

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